見学者数に制限があるためか、けっこう狭き門な崎陽軒の工場見学ができたので。
製造ラインをガラス越しに見ることができたのですが、それは基本的に撮影禁止なので、キャラクターのひょうちゃんとか、それ以外の部分を。
工場入口で受付を済ますと、ショップを見ながら時間を待ちます。
やはり食品工場だけに靴を脱いでスリッパに履き替えて工場内に。
まずは小会議室みたいなところでDVDを見ながら説明を受けます。
崎陽軒の歴史みたいなものの説明でしたが、この会社は東海道線の駅のホームでお弁当の類を売る会社だったそうですね。
そして今では考えられないのですが、横浜は幕末に開港するまでは単なる漁村で、関東大震災後のころでもまだまだ新しい街でいわゆる名物が無かったそうです。
そこで、崎陽軒の創業者は「無ければ、名物を作ろう」と思いたち、南京街(今の中華街)の腕利きのコックにシウマイの制作を依頼。
シウマイが大きさが手頃で、電車の椅子に座って爪楊枝で食べるのに丁度良い、と考えたそうです。
ただ、南京街で食べられていたのは蒸したてで、それを帆立の貝柱で味付けすることで冷めても美味しいシウマイを作ったそうです。
そして、戦後になってシウマイ弁当を販売開始。
今見ると、シウマイメインの幕の内弁当といったところですが、これをシウマイ娘たちを駅のホームに立たせて販売したら大ヒットしたそうです。
そして、この弁当につけた陶器製のひょうたん型の醤油入れに、顔を描いてキャラにしたのが、崎陽軒のキャラクターのひょうちゃん。
説明を受けて、小会議室を出ると、ラインに行く途中で、ひょうちゃんの展示がありました。
現在のひょうちゃんは初代の復刻で、シュウマイの表記もシウマイにこだわるなど、崎陽軒は「昔ながらの」味わいを大切にしていて、レトロ感を演出した戦略をとっています。
まあ、やたらと新しさをアピールするよりも、この方がずっと受けが良さそうです。
そしてガラス越しにシウマイの製造ラインの見学。
ここはほぼ人が居なくて、ロボットが自動的にシウマイを作っていました。
次に上の階にあがってシウマイ弁当の製造ライン。
こちらは打って変わって、ラインに多くの作業員が並んで、シウマイ弁当を作っていきます。
ご飯を折りに入れる人から始まって、シウマイを入れる人、それを並べる人、卵焼きを入れる人、筍の煮物を入れる人……と続いて、弁当内に一通りご飯とおかずが入ると、最後に蓋をして弁当を積み上げていく人。
それから、積み上げた弁当を上から順に包み紙をかぶせて紐を掛ける人。紐掛けロボットもありましたが、熟練した作業員が掛けるのと時間が変わらないそうです。
一通り見たら、試食会場に行って、シウマイと特選シウマイと筍とサブレを試食して、会場の外のある古い時代の写真とかシウマイ娘(駅の売り子)の服とかを撮影して終了です。
最後にまたショップに立ち寄って、真空パックのシウマイを購入。
工場見学って無料で出来るところが多いので、手軽な楽しみとしておすすめです。
* * * * * * * * * * * * * * * *
工場見学がファンをつくる ー実施ノウハウと評価方法【電子書籍】[ 中嶋康博 ]
大接近!工場見学(全5巻セット) [ 高山リョウ ]
まっぷる 工場見学 社会科見学 首都圏 (まっぷるマガジン)